
JapanStepの後援として参画する釧路市ビジネスサポートセンター(k-Biz)ご協力のもと、お届けしている本連載。全国Bizネットワークが手掛けた「中小企業の強みを生かしたオープンイノベーション」の成功事例を紹介している。第6回は、静岡県の老舗食品企業 株式会社フードランドの事例を紹介する。同社がチャンスを掴んだのは、「酵素を使って硬い肉をやわらかくする」技術を転用し、新たなビジネスに踏み出したことがきっかけだ。主役を「製品」ではなく「技術」にし、事業を拡大した取り組みに迫る。(文=JapanStep編集部、協力=釧路市ビジネスサポートセンター(k-Biz))

食品ロスや農業課題が叫ばれるなか、静岡県の老舗食品企業 株式会社フードランド(以下、敬称略)が仕掛けたのは、廃棄されるはずの果物を“粉”に変える技術だった。1931年、中村精肉店として創業した食肉・食品加工卸、給食・飲食事業を手がける同社が、新たな領域に踏み出した背景には、技術の「価値転換」によるビジネスモデルの転換があった。
ヒントは、社内で長年活用されてきた「酵素を使って硬い肉をやわらかくする」技術だった。その応用先として見出したのが、“廃棄みかん”だった。通常は捨てられてしまう皮や芯まで、丸ごとペースト・粉末化する独自の加工技術を開発。果物の風味や栄養をそのまま残しながら、保存性にも優れた素材へと変貌させたのだ。
当初は、シャーベットやジュースとしての販売をレストランやスーパーで試みたところ、シャーベットやジュースは評判がよかった。が、競合も多かった。ここで全国Bizネットワークが支援に入り、ビジネスモデルの視点を転換。主役は「製品」ではなく「技術」そのものであると再定義された。

